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決算レポート:レーザーテック(2025年6月期受注高は大幅減少の見込みだが、2026年6月期は回復か)

2025/6/9

 レーザーテックの2025年6月期3Qは、35.9%減収、40.7%営業減益。会社予想通りだったが、受注高が低迷しており、2025年6月期受注高は前年比半減か。ただし、2026年6月期は受注回復の期待がある。2026年6月期業績は横ばいが予想されるが、今後受注が回復するなら2027年6月期に業績回復が予想される。楽天証券の目標株価を引き上げる。一定の投資妙味があろう。

目次
  1. 1.レーザーテックの2025年6月期3Qは、35.9%減収、40.7%営業減益
  2. 2.楽天証券の2026年6月期業績予想を下方修正する。
  3. 3.レーザーテックの今後6~12カ月間の目標株価を1万5,000円から1万8,000円に引き上げる。

※このレポートは、YouTube動画で視聴いただくこともできます。
著者の今中 能夫が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
決算レポート:レーザーテック(2025年6月期受注高は大幅減少の見込みだが、2026年6月期は回復か)

毎週月曜日午後掲載

本レポートに掲載した銘柄レーザーテック(6920、東証プライム)

1.レーザーテックの2025年6月期3Qは、35.9%減収、40.7%営業減益

 レーザーテックの2025年6月期3Q(2025年1-3月期、以下今3Q)は、売上高398.67億円(前年比35.9%減)、営業利益156.29億円(同40.7%減)となりました。フォトマスク欠陥検査装置等の出荷、検収が今1Q、今2Qほど活発でなかったためです。ただし、今3Qは会社予想通りだった模様です。

 会社側は2025年6月期通期会社予想業績、売上高2,400億円(同12.4%増)、営業利益1,040億円(同27.8%増)を変更しませんでした。

 一方で、受注高は低迷している模様です(2025年6月期から四半期ベースの受注高は非開示)。会社側では、今期受注高は前期2,728億円の半分程度、1,400億円強になるとしています。このため、2025年6月末受注残高も3,600億円強と、2024年6月末4,622億円から大幅に減少すると予想されます。3ナノ以降の最先端ロジック生産でのフォトマスク欠陥検査に使われる「ACTIS A150」「同A300」の受注が減少している模様です。ただし、一世代前の「MATRIX」については堅調な受注が続いている模様です。

 今期については、受注高の大幅減少が予想されますが、来期2026年6月期については、受注回復の期待が持てる引き合いが出始めている模様です。

表1 レーザーテックの業績

レーザーテックの業績
株価 14,525円(2025/6/6)
発行済み株数 90,190千株
時価総額 1,310,010百万円(2025/6/6)
単位:百万円、円
出所:会社資料より楽天証券作成
注1:当期純利益は親会社の所有者に帰属する当期純利益。
注2:発行済み株数は自己株式を除いたもの。

表2 レーザーテック:四半期売上高

レーザーテック:四半期売上高
単位:百万円
出所:会社資料より楽天証券作成
注:端数処理のため合計が合わない場合がある。

表3 レーザーテックの受注高、受注残高内訳(2024年6月期まで)

レーザーテックの受注高、受注残高内訳(2024年6月期まで)
単位:百万円
出所:会社資料より楽天証券作成
注:端数処理のため合計が合わない場合がある。

2.楽天証券の2026年6月期業績予想を下方修正する。

 2025年6月期受注高が大幅に減少するという会社予想を受けて、楽天証券の2026年6月期を、売上高2,400億円(前年比0.0%増)、営業利益1,010億円(同2.9%減)と予想します。レーザーテック製品の平均納期が1~2年であることから、売上高は2025年6月期の横ばいを予想します。また、研究開発費が増加すると予想されるため、一桁営業減益を予想します。前回予想から下方修正します。

 当面の注目点は、「ACTIS A150」「ACTIS A300」の受注回復がいつになるかです。2025年後半から量産が始まる予定の2ナノ向けの「ACTIS A150」「ACTIS A300」はすでに2024年6月期から受注している模様であり、両機種の受注は今も続いている模様です。「ACTIS A150」は生産ライン向けとマスクショップ(半導体工場の中でマスクの生産と検査を行う部署)向け、「ACTIS A300」はマスクショップ向けになります。

 今後は、TSMCの「A16」ラインへの投資、即ち1.6ナノへの投資が本格化すると、次世代のHigh-NA EUV露光装置が生産ラインに本格導入されるとともに、High-NA EUV露光装置で使うフォトマスク欠陥検査に対応した「ACTIS A300」が量産ラインに導入されると予想されます。TSMCによれば、「A16」の量産開始(ウェハ投入開始)は2026年後半です。会社側では2026年に入ると受注回復の可能性があるとしていますが、この場合の牽引役は1.6ナノ向け「ACTIS A150」「ACTIS A300」、特に「ACTIS A300」になる可能性があります。

 また、次世代HBM(HBM4)向けにも「ACTIS A150」「ACTIS A300」が使われると思われます。最先端ロジックだけでなく最先端DRAM(HBM4)向けの需要にも、最先端ロジックほどではありませんが、今後期待できると思われます。

「ACTIS A150」の採算は全社平均を上回っていると思われます。「ACTIS A300」はまだその水準に至っていない模様ですが、両機種とも単価が高いため、受注が回復した時のレーザーテックの業績に対する貢献度は大きいと思われます。

表4 レーザーテックの売上高内訳:通期ベース

レーザーテックの売上高内訳:通期ベース
単位:百万円
出所:会社資料より楽天証券作成

3.レーザーテックの今後6~12カ月間の目標株価を1万5,000円から1万8,000円に引き上げる。

 レーザーテックの今後6~12カ月間の目標株価を前回の1万5,000円から1万8,000円に引き上げます。

 楽天証券の2026年6月期予想1株当たり利益(EPS)796.1円に、2026年6月期受注高と2027年6月期業績に回復期待があることを考慮し、想定株価収益率(PER)20~25倍を当てはめました。

 2026年6月期の受注回復がどの程度のものになるのか、2025年6月期通期決算発表を待つ必要があります。しかし一方で、楽天証券予想ベースでのレーザーテックの2025年6月期、2026年6月期予想PERが20倍を割り込んでおり、株価に割安感があることも評価しました。

 一定の投資妙味を感じます。

本レポートに掲載した銘柄レーザーテック(6920、東証プライム)

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