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やってはいけない!決算発表前後の投資、3つの注意点

2025/5/26

 株式投資をしているさなかでの一大イベントといえば、企業の決算・業績発表です。決算シーズンになると、主要銘柄の株価はその日の株式相場に多大な影響を与えることも珍しくなく、個人投資家はその情報や株価変動に振り回されてしまうこともあります。そこで今回は、決算・業績発表に関する気をつけておきたい投資についてお伝えします。

目次
  1. 注目している株式の決算・業績発表前に売るか買うかを迷っている
  2. 決算・業績発表は株価の変わる節目であり、今後の大切な判断材料だが…
  3. 株価に一喜一憂しないためには

お悩み

注目している株式の決算・業績発表前に売るか買うかを迷っている

高橋彩さん(仮名)・会社員・40歳女性(既婚、共働き、子ども2人)

 高橋さんは、NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)が今の新NISAに制度が変わる前からずっと毎月3万円の積立投資を続けていました。かれこれ5年以上続けていたので、気がつけば積み上げた投資元本は200万円を超えて、時価評価では2倍近く増やすことができていました。

 積立投資はずっとそのまま継続して放っておくつもりだったので、途中からは課税口座で個別株式も投資しており、こちらも順調に利益が膨らんでいました。

 ちょうど課税口座で購入した株式をいったん売却して、新NISAで買い直そうかと考えているところで、株式相場が大きく下落してきました。保有株式も例外ではなく株価が下がってきています。

 ただこの銘柄には以前から注目しており、次の決算発表も順調な業績で推移すると予想しています。むしろ株価が下がった現状をチャンスと捉えて、課税口座の株式はそのままにNISAの成長投資枠で買い増しも検討しています。

 高橋さんは、株式の決算・業績発表前にどんな投資判断をするべきなのでしょうか?

決算・業績発表は株価の変わる節目であり、今後の大切な判断材料だが…

 上場会社にとって、四半期決算は年度途中の経過を発表する場であり、年末決算は1年間の事業がどうなったかを公開する場です。

 公開された企業である上場会社には、定期的に投資家へ投資判断に重要な影響を与えるような業務内容や業績、財務状況などを、取引書の規則に基づいて定期的に開示することが求められています。これを「適時開示」と呼びます。

 適時開示では、決算・業績発表や業績予想の変更、株価が大きく変動するような事由が該当します。これに対して一定の事由が発生した場合に、提出される「臨時報告書」と呼ばれる報告もあり、取締役の変更、巨額の損失や影響の大きい買収や合併(M&A)などが該当します。

 ただ不定期な発表など予想できるはずもなく、知っているならそれはインサイダー情報として厳格に情報管理されているはずであり、重要な事実を知ったものは取引を制限されることで市場の公平性は保たれることになります。

 なので、通常は定期的な決算・業績発表を重要な要素の一つとして投資判断を行います。その中で、決算・業績発表にまつわる個人が注意するべき取引についてお伝えしたいと思います。

決算・業績発表から注意するポイント1:決算・業績発表前に多額の資金では買わない

 決算・業績発表の際には、株価も大きく変動することも少なくありません。特に注目されているような銘柄で時価総額がどれだけ大きくても発表一つで1~2割変動することもあります。

 それだけ重要な情報である決算・業績発表前に投資をするということは、それだけ大きなリスク(株価の価格変動)が起きる可能性があるタイミングに投資をするという意味です。株価が大きく上がってくれれば良いですが、下がってしまったら悲惨です。

 すでに株式を保有しているならともかく、わざわざそんなタイミングで投資をするのはお勧めできませんし、業績は好調だと想定して大きな金額を投資するのは投資よりも投機だと言わざるを得ません。

 決算・業績発表で売上や利益が上昇したとしても、事前の期待以下であれば株価が急落することもありますので、どんな内容で株価にどんな影響を与えるのかはその時々の相場環境や企業への期待値によっても変わります。

 裏表を当てるような投資で大きな金額を動かすのは厳禁です。投資するとしても少し抑えるぐらいでちょうどよく、すでに投資をしていて発表後の株価変動が不安なら一部売却しておくという判断も検討するべきでしょう。買うタイミングを焦らずに決算・業績発表の内容を吟味してからでも遅くはありません。

決算・業績発表から注意するポイント2:株価の値動きだけで判断しない

 株価が大きく動くといってもその影響は人それぞれですが、投資金額が大きくなればなるほど評価損益の変動が大きくなり、精神的な負担も増えていきます。それでも、全然気にしないという人もいれば、少しの損失でも気になる人もいます。

 投資に慣れていないうちによくあるのは、株価の値動きによって右往左往してしまうことです。これは大切な資産を運用する上である程度は仕方ありませんが、株価が下がって資産が目減りすることで不安になったり、値上がりすることで利益を早めに確定させたくなったりするようでは長期投資を継続することが困難です。

 決算・業績発表後には株価が変動することはよくありますが、ただ「株価」だけの値動きで判断しては短期的な思考にとらわれている可能性があります。大切なことは発表によって株価が変動した理由や今後の業績動向予想など未来の話です。

 過去の株価変動のパターンから将来の値動きを予想する「テクニカル分析」では株価チャートを分析することで売買のタイミングやトレンドを判断します。ただそれであっても目先の株価だけで判断するのではなく、「過去の傾向」など中長期の分析を大切にします。目先の株価の値動きだけにとらわれると投機的な判断となってしまいがちです。

決算・業績発表から注意するポイント3:表面的な情報に惑わされない

 皆さんは決算・業績発表などをどんなメディアや媒体からご覧になるでしょうか? 情報を発信する側の立場としては、まずインパクトのある情報で読者や視聴者を惹きつけることが重要になり、ネガティブアプローチといった広告手法がよく使われています。

 私たちもアドバイザーとして活動していると、お客さまがそうした情報を目にした際に詳しくは見ていないけど大丈夫かな?といった連絡を受けることが時折あります。これはお客さまに担当者がいるから少し気になったことを問い合わせいただいたという事例ですが、担当者がいる場合は質問する相手がいるのでそれでも問題ありません。

 しかし、多くの投資家にはアドバイザーはおらず、ご自身で資産運用をしている人の方が多いと思います。その際には自分で情報を読み込んで、中身を確認して情報の本質を理解する必要があります。

 確かにネガティブな情報が出てきて株価が下がれば、どこまで下がるのか不安になります。分散投資しているならまだしも、一部の企業や業種に集中投資しているなら余計に気になるでしょう。だからこそ、情報精査が自分には難しいと思うなら分散投資をしっかり行うべきですし、逆に集中投資するなら自分が納得できるまで調べることをおろそかにしないようにしましょう。

株価に一喜一憂しないためには

株式投資は中長期的な目線と短期的な目線を分けること

 資産形成は長期積立投資が定番となってきており、コツコツと長い時間をかけて投資をして将来に備えようという動きが広まっています。投資において「投資期間」をあらかじめ考えておくことは前提条件です。

 人は長期的なプランを描くべきだと理解しつつも、短期的な情報に左右されやすいものです。投資経験には相場への慣れも含まれています。決算・業績発表のような重要な情報を確認することは大切ですが、投資判断を焦る必要はありません。

 感情に振り回されずに投資判断できるように、自分の投資目的や予定する投資期間、適切な投資金額など、無理しない範囲で行っていることが投資を長期期間にわたって行っていくコツとなります。

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